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「知ってほしい、デートDVのこと」宮城島眞理さん、小林久美さん(特定非営利活動法人 Safety First 静岡)【この人に聞く!】

2016年12月21日

特定非営利活動法人 Safety First 静岡

特定非営利活動法人 Safety First 静岡

★デートDVとは?
“デートDV”とは、交際中の恋人同士の間で起こる暴力のことです。一般的に、DVというと夫婦間の暴力と捉えられますが、若い交際中のカップルにも起こります。恋愛関係になったとたんに、相手の態度が急変して命令したり、監視したり、暴力をふるったりする場合があり、男性でも女性でも被害にあうことがありますし、同性同士のカップルにも起こります。暴力がエスカレートすると、ストーカー行為や暴行傷害に繋がることや、命にかかわることもあります。
殴る、蹴るだけが暴力ではありません。精神的暴力や経済的暴力、性的暴力など、恋愛関係だからこそわかりにくいものも暴力といえます。相手のケータイをチェックする、アドレスを勝手に削除する、お金を取り上げる、嫌がっているのに無理やりセックスを強いるなどです。いくつかの暴力が同時に起こることもあります。最近では、SNSを使って相手を監視する、行動を制限する、リベンジポルノなどの行為が増えています。

 

デートDV防止出前講座の様子

デートDV防止出前講座の様子

好きだからって我慢しなくていい!自分の気持ちに正直に!
恋愛中には、好きな相手といつも一緒にいたい、好きな相手のことをすべて知りたいという気持ちが起きることもあるかもしれません。しかし、相手の行動を監視したり制限したりするのは束縛という支配行為です。
束縛は愛といえるのか、どこからが暴力に当たるのか、好きな相手からふるわれる暴力だからこそ、わかりにくい場合があります。特に精神的暴力は気づきにくいといえます。しかし、相手との関係に息苦しさや辛さを感じているならば、暴力を疑ってみることも必要です。
相手の反応が怖くて自分の意見がはっきり言えない、怒らせないようにビクビクしている、本当はイヤなのに相手に嫌われたくなくて断れないなどの状態になっているとしたら、ひとりで抱えることなく、早めに信頼できる大人や友人、相談機関に相談してほしいです。
★付き合う二人の対等な関係について考えよう!
デートDVが起こる背景には、恋愛幻想や女らしさ男らしさといったジェンダーの思い込みがひそんでいます。好きだからといって、無理して相手に合わせようとしなくてもいいのです。我慢を続けたからといって暴力がなくなるわけではありません。自分の気持ち、感じたことを安心して相手に伝えること、イヤなことは「NO!」と伝えられる関係が対等な関係なのです。本当に愛しているのなら、相手の気持ちを大切にできるはずです。