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静岡学生NGOあおい代表 中村祐介さん(静岡県立大学国際関係学部3年)【この人に聞く!】

2016年08月02日

静岡学生NGOあおい代表 中村祐介さん

静岡学生NGOあおい代表 中村祐介さん

カンボジアの児童買春をなくしたい!
静岡学生NGOあおい」は、静岡県立大学のサークルとして2004年に発足しました。カンボジアの児童買春問題に取り組んでいます。発足当時、私たちにどのような国際貢献ができるか、さまざまな議論を重ねながら活動内容を模索してきたなかで、アジアの児童買春の実態が私たちの胸に深く突き刺さりました。そして、アジア各国を現地調査した結果、カンボジアの児童買春の問題が一番深刻ではないかという結論に至ったのです。学生が扱う内容としては難しすぎるという意見もありましたが、私たちはどうしてもこの問題に取り組みたいと思いました。

カンボジアの子供たち

カンボジアの子供たち

児童買春を引き起こす原因としては、教育に対する意識が低い、貧困などの問題があります。特にカンボジアでは、現在の親世代が子どもだった時代、ポル・ポト政権下で教育を満足に受けられなかった人が多いことが挙げられます。教育を受けられなかった親たちの中には、読み書きができない人もいて、そういった人たちは仕事を見つけるのも難しいため貧しく、子どもに教育を受けさせないどころか、生計を立てていくための手段として、子どもを売ってしまうという実態があります。

現地の子供たち


カンボジアの子供たち

教育が子どもたちの未来をつくる
そういった問題に取り組むために、具体的には、春と夏の年2回、年間通してプロジェクトが行われているカンボジアへ赴き児童買春を未然に防ぐための活動をしています。児童買春の被害者の支援ではなく、被害にあってしまうような環境を未然に防ぐための教育活動がNGOあおいの特徴です。現地(コンポントム州)のNGOであるCCPCRとパートナーを組んで、現地の村々の子どもやその親たちを対象に、子どもの権利や児童買春の危険性などについて、ワークショップを通して啓発していくというプロジェクトを実施しています。そこでは、子どもの権利を実生活と照らし合わせながら、どのようにしたら子どもを守ることができるのかを考えていきます。こうした活動は、大人が子どもの権利も守り、子どもが健やかに育つことのできる環境の構築につながります。

現地のNGO(CCPCR)とミーティング

現地のNGO(CCPCR)とミーティング

パートナーを組んでいる現地のNGOとは毎回ミーティングをし、また年間通して行われているプロジェクトの途中経過などを評価するために、現地の人々に対してインタビューを実施することで、どれくらい人々の知識が定着したかを調査しています。その他に、日本文化の紹介などもしています。
現地に行って感じるのは、人々の明るさとたくましさです。辛い現実を力強く生きている姿に触れると、彼らから学ぶことがたくさんあると感じます。カンボジアの文化で特に感銘を受けるのは、人々が持つ“感謝の気持ち”です。素直に出る感謝の気持ちが目に見える形であふれています。そんなカンボジアを多くの人にもっと知ってもらいたいです。

NGOあおい

児童労働にレッドカード! REDCARDtoChildLabor!!

NGOあおい1

〝静岡学生NGOあおい”の皆さん