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ワーク・ライフ・バランスと向き合って27 年 三笠運輸株式会社【男女共同参画宣言事業所取組み紹介】

2015年02月02日

女性ドライバーさん男女を問わず働きやすい環境を作れば、社員一人ひとりが安心して生き生きと働け、会社が活性化する、という発想のもと、社員の勤務体制の再検討をはじめたのが、27 年前。
少子化に伴い、従業員不足を補うには女性の力は欠かせないとの考え方もあり、全職場へ女子を配置し、各部門で女性チームリーダーの積極的登用を実施した。
静岡県内では、女性活用企業の先駆的存在である。
繰越有給一覧 自分と家族のために活用できています
以後、社内外での研修、育児・育休中の勤務形態変更、1 時間単位の有給取得、繰越有給制度、子どもの体調不良に対応できるよう嘱託社員の確保など、さまざまな取り組みを実施している。また、社内研修・ポスター掲示で全社員に周知することで、男女を問わず制度を取得しやすい環境づくりを進め、男性の育児や介護での休暇取得者も増えてきている。女性だけではなく、男性にとっても働きやすい職場となっていることは、確か。お互いの家庭環境など普段から話し合っているため、職場全体で助け合う風土ができているという。男性も育児や介護、自身の通院のために有休を取得しやすい環境ができている。
男性社員もイキイキ!
ワーク・ライフ・バランスへの取り組みのきっかけとなったのは、1988年前社長が海外で女性ドライバーが活躍する姿を見たことだった。帰国し、さっそく女性ドライバーを採用した。当時の部長も取引先など関係会社へ説明にまわり、理解を求めた。女性ドライバーの努力はもちろんのこと、きめ細やかでにこやかな仕事ぶりは社内外で好評を得て、その人数を着実に増やしていった。以後、配車係やリフト作業をはじめ、あらゆる業務で女性は男性と同じように活躍している。
配車係もテキパキ!
結婚や出産、介護などで離職することで育ててきた大切な人材を失くすことは、会社にとってもマイナスとなる。個々の社員の環境や個性に寄り添いながら、研修や資格取得の支援をし、人材育成をおこなう。殿岡希久子総務課長も当時の女性上司が相談に乗り、フォローしてくれ、ロールモデルとしての姿を見せてくれることで役職への一歩を踏み出すことができた、という。現在も「個々の仕事上での悩みや問題点を拾い上げて、会社としてできる対策を考えている」と話す。
代表取締役社長松浦明さんと総務課長殿岡希久子さん
「社員の働きやすさ、会社のメリットの追求」イコール「ワーク・ライフ・バランス」ということに自然に流れがすすんでいった。三笠運輸(株)は、全社員のライフステージにあわせて、相談やアドバイスをしながら仕事を決めていく、男女という枠ではなく個性にあった仕事に就くことができる「職場」。早々と男女共同参画の取り組みを始めたが、女性が男性と同じように役職をクリアすることは、なかなか難しい。代表取締役 松浦明社長は「女性の役職・営業職の育成に力を入れ、各部署が男女ともに支え合いキャリアアップしていける環境整備をさらに進めたい。産休・育休中の社員が元気に復帰し、さらにステップアップしてくれることを楽しみにしている。」と、これからにさらなる希望を託す。

 【所在地】
静岡県掛川市成滝340-1
【事業内容】
一般貨物自動車運送事業
貨物運送取扱事業
貨物軽自動車運送事業
【社員数】
従業員数 男性115 人・女性30 人 計145 人(平成27 年1 月現在)
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