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LGBT特集「多様性を認め自分らしく生きられる社会づくり~人口の3~5%はいるかもしれないLGBT~」

2017年03月10日

みなさんは、「LGBT」という言葉を聞いたことがありますか?

LGBTとは、性的少数者のこと。性的指向をしめすLesbian(女性同性愛者)、Gay(男性同性愛者)、Bisexual(両性愛者)、そして性の違和感をしめすTransgender(性同一性障害)の頭文字をとって、LGBTと呼ばれています。
また、自分がLGBTのカテゴリにあてはまらないことで悩んでいる人も多く、Questioning(自分の性別がはてなマークの状態)を加え「LGBTQ」と表現することもあります。

 

三島市LGBT講演会

三島市では先月、このLGBTについて学ぶ講演会が行われました。テーマは「多様性を認め自分らしく生きられる社会づくり~人口の3~5%はいるかもしれないLGBT~」。講師を務めたのは、特定非営利活動法人SHIP理事長/SHIPにじいろキャビンの星野慎二さんです。講演でのお話をご紹介します。

星野さんは、同性愛者や両性愛者は人口の3~5%はいると言います。これは40人のクラスに1~2人はいるということ。しかし「LGBTに関しては、例えば同性愛はバラエティ番組で笑いの対象として「ネタ」や「キャラ」として扱われることが多く、メディアによって作られたイメージが先行し、本来の姿が見えにくくなっている」と指摘されました。また「男と女という2つの性では、その人のセクシュアリティはわからない。人によって異なる。また。同性愛については、変えることはできないもの。『異性愛者に同性を好きになってください』と言ってもできないのと同じ。」とのお話がありました。

講師の星野さん では、なぜLGBTへの理解が進まないのでしょうか。

星野さんのお話では、「差別や抑圧」によりカミングアウトできないこと、それにより身近に当事者がいても存在がわからないという悪循環があるとのこと。また、見た目や言動では性の多様性はわからないもの。周囲とは違う自分に違和感を持ち始める思春期の子どもたちは、何でも相談できた母親や友達にさえ話すことができず苦しんでいる子が多くいて、フォローや心のケアが必要。例えば、恋愛の話をするとき、彼氏・彼女という聞き方では、異性愛を前提にしている。「パートナー」や「好きな人」という聞き方が良いと指摘。

この例は、確かに深く考えることもなく言ってしまっている人が多いのではないでしょうか。また、学校の現場でも、教員となる人達が、その過程でLGBTについて学んできていないため、先生自身が知らず知らずのうちに差別的な発言を見過ごしてしまうことがある。まずは、性の多様性を知ることが大切。「性同一性障害なの?」「同性愛なの?」とセクシュアリティを決めつけず、その人がどういうことに困っているのかを聞いてあげること、ポジティブな環境づくりが大切。一番大切なことは、「人にはそれぞれ、もって生まれた能力やその人らしさがある。性別やセクシュアリティに関係なく、自分の能力を発揮できる環境を作ることだと訴えました。

法務省人権啓発ビデオ「あなたがあなたらしく生きるために」(性的マイノリティと人権)が、YouTubeで閲覧可能です。是非ご覧ください。

URL→  https://www.youtube.com/watch?v=G9DhghaAxlo