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心温まる「牧之原農村婦人の家」の地域活動を紹介します。

2012年01月31日

「牧之原農村婦人の家」

菊川市にある牧之原農村婦人の家は、農村地域の文化の向上や、相互交流の拠点施設として、昭和59年に開館しました。この施設は、地区内の農村婦人及び高齢者を対象として、生活環境の改善や知識・技術の向上、健康増進を図るために地域の人々に活用され、交流の場となっています。

昭和30年代に、農村婦人の家事の負担を軽減するために、それまでの“土間にかまど”という台所を、“ガスコンロ付きのキッチン”に改装する無利子の融資制度が利用できるようになりました。この背景には、茶農協の婦人部や婦人の生活改善グループの活動の努力があります。

時代の変化とともに生活が便利になり、地域コミュニティの在り方も変わってきました。

しかし、牧之原農村婦人の家は、「何にもなくても人が集まってくる」というコミセンの継続に努め、地域の人々をあたたかく迎えています。

 

 

現在、自主的な活動を続ける「ゆうわ会」が地域活動、研修や講演会を行っている他、毎月15日には「いきいきサロン」が開催され、それぞれ30名ほどの参加者があります。参加者の皆さんは、牧之原農村婦人の家で近隣の方々と会い、語り、笑いあうことをとても楽しみに集まってきています。

また、地域には108の味噌づくりグループがあり、牧之原農村婦人の家の開館当初から続いている農閑期の味噌作りに、若い世代の女性も参加しています。

 

 

 

 

 

 

 

農協婦人部の活動が婦人学級に変革し、昭和60年代の補助金制度の改正とともに、自主的な婦人グループが活動をするようになりました。現在では、自治会女性部の19名が各自治会で組織化されており、自主防災の担い手として活躍しています。

 

 

現事務長の大橋芳乃さんは、前事務長に牧之原農村婦人の家の活動を取材したことがきっかけで大橋家に嫁ぎました。嫁姑でもあるお二人のお話のなかで、とくに印象的だったことは、地域コミュニティについてお二人がとても前向きに、そして地道に活動を継続させていくことを真剣に考えておられることです。人を大切に、楽しい活動を続けていれば、仲間が増えていく、仲間ができれば、別れの寂しさを理解し、人を大切にする。そんな、心の豊かさがあれば、人生に悲しいことはない。そんな思いと人が集まるのが、牧之原農村婦人の家です。