日 時:2014年2月17日(月)13:00~13:50
会 場:あざれあ3F企画室
講 師:倉野康彦さん(静岡県西部危機管理局危機管理課課長)
参加者:あざれあ交流会議理事、事業課職員
昨年度、実施した静岡県委託事業「まちを守るのは私。防災力パワーアップ講座」ではHUG(避難所運営ゲーム)を実施し、大変好評でした。そのおり、各班のHUGのカードを読みあげるスピードがまちまちで、どの程度の速さが望ましいかという質問を参加者からいただきました。課題をじっくり考えさせるために1時間の制限時間で50枚程度で終わるケース、180枚を一気に読んで臨場感を出すケースと、足並みがなかなかそろわなかった回もありました。
そこで、HUGを考案した倉野康彦県西部危機管理局課長に来ていただき、カードを読む速度も含めて、HUGに懸ける想いをお話いただきました。以下、要約を記します。
●250枚全カードを読んでもらう!
「あー、忙しかった」と参加者に思ってもらうのがコツなんです。矢継ぎ早にカードを読んでパニックになるくらい。全部読まないと、想定外が減らないのです。
そうはいっても時間が…という方には、時間通り終了できる方法をお教えします。総合司会者が何時何分までに半分、何時何分までに全部というように読み上げ係に伝えるのです。また読み上げ係は参加者に何か聞かれても、基本的に答えない。正解を知っていても答えなくてよいのです。なぜかというと正解を聞いてしまうと人間の脳は、そのことを深く考えなくなってしまいます。逆に「あれは、どうしたらいいのかなあ」と思っていると、いつまでも気にかかって覚えている。それをツァイグルニク効果というそうです。
プレイヤーがカードを配置している途中から次のカードをどんどん読み上げます。隣のグループとも距離が近い方がいい。ざわざわとした避難所の雰囲気が出る。紙を貼っていく掲示板もホワイトボードやパネルがなければ窓や壁を使ってもいいのです。
●楽しいことがポイント
避難訓練というと「またかー、いやだなー」と思う人は多くいると思います。HUGは参加して楽しかった、エキサイティングな体験をしたと皆さんおっしゃいます。消火器で火を消すマネとかマンネリ化した訓練ではなく、ゲームをしているうちに知らず知らず防災の知識が身につくというのがミソです。正解がないゲームなので、思いもよらないアイデアがでてきて、その人は他のメンバーからも講師からも称賛されます。1回1回が新鮮な体験です。最後の意見交換は必ずやってください。他のグループと比べてどうだったかというのが、考える契機になります。ぜひ、地元に持ち帰り、自主防、学校職員、行政職員などで、実際のオリジナル図面を作って使い、それぞれの条件で実施してみてください。(談)
倉野さんは現在、水害バージョンや小学生バージョンを開発中とのことです。(文責 豊田)
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