
小澤里恵さん |
◆アフリカの女性たちのために
静岡市葵区七間町の「ルイズビィ」の店内には、カラフルなアフリカ産のバスケットやバッグなどが並ぶ。代表の小澤里恵さんは、2009年、ルワンダの伝統工芸品をフェアトレードで扱う会社を立ち上げた。
きっかけは前年、横浜で開催されたアフリカンフェアでルワンダ人の女性、ルイーズに出会ったこと。その時、展示されていたルワンダ産のバスケットに魅せられた。と同時に、ルイーズから1994年のルワンダ大虐殺で夫を失ったこと、彼女と二人の子供は生き延びたことなどを聞き、衝撃を受けた。その時のことが忘れられなく、その後、大虐殺のことをはじめ、ルワンダについていろいろ調べ、自分がこの工芸品を輸入して売ることで、大虐殺で夫や子供を失い、それ以降、経済的にも精神的にも困窮しているルワンダの女性たちを助けることができるのではないかと思うようになった。
それまで、結婚し二人の子供にも恵まれ、またインテリアショップの店長として、子育てをしながら好きな仕事もやってきて、何不自由なく生きてきたにもかかわらず、何か虚しさを感じている部分があった。「自分はいったい何を売っているのだろう?」と自問していた。そんな時期にルイーズと出会い、彼女に背中を押された。 |