2018年、北東アジアは大きな転機を迎える可能性が出てきた。これまで北朝鮮の核とミサイルの実験に翻弄されてきた北東アジアにおいて、中国は経済制裁に本腰を入れてきた。同時に、日本との関係改善に真剣に取り組むようになった。経済制裁は北朝鮮の姿勢をどのように変えるのだろうか。そして、韓国のスタンスも注目される。重要なのは日中韓の三カ国連携の強化である。
一方、米国のトランプ政権は、必ずしも北朝鮮に対する軍事行動を積極的に行おうとしていない。ロシア疑惑など米国内の様々な問題に対処する必要があるトランプ大統領は、北朝鮮問題の外交的な解決を望むだろう。
北東アジアの地政学リスクを管理するためには、日中韓の連携強化が必要である。その方策の一つは経済協力である。日本政府は中国政府が主導する「一帯一路」構想について非協力的な姿勢を貫いてきたが、ここに来て、態度が軟化し、中国に協力する姿勢を示し始めた。
対立よりは協力したほうが地域の平和と繁栄に寄与する。重要なのはいかにして双方にとってウィンウィンとなる協力的な枠組みを構築するかである。
今回のシンポジウムでは専門家による講演とパネルディスカッションをもとに、地域間協力における静岡県の役割について政策提言を行う。
【プログラム】
開場 12:30
開会あいさつ 13:00
静岡県立大学グローバル地域センター長 濱下 武志
講演1 「地政学時代の日中韓連携」
株式会社双日総合研究所 チーフエコノミスト 吉崎 達彦 氏
講演2 「日中両国経済環境の変化と東アジア地域協力への期待」
一般財団法人キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹 岡嵜 久実子 氏
研究発表1 「朝鮮半島をめぐる国際関係と日米中韓」
静岡県立大学大学院 国際関係学研究科 准教授 奥薗 秀樹
研究発表2 「習近平政権二期目の政策課題と中国経済の行方」
静岡県立大学グローバル地域センター 特任教授 柯 隆
パネルディスカッション、質疑応答
閉会 17:00
※途中休憩あり
※演題は変更となる場合があります
定員:300名
参加無料/要事前申込