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山川菊枝の思想と活動「姉妹よ、まずかく疑うことを習え」上映&トークが、アイセル21で開催されました。

2012年03月20日

アイセル21 国際女性デー記念 山川菊枝の思想と活動「姉妹よ、まずかく疑うことを習え」上映&トーク

3月8日、国際女性デーにアイセル21(静岡市女性会館)で上映された、初代・労働省婦人少年局長を務めた、山川菊枝のドキュメンタリーについてご報告します。山川菊枝は、経済的地位の向上の方法論をめぐる与謝野晶子と平塚らいてうの「母性保護論争」(1918年~1919年、働く女性と子育てについて繰り広げられた論争)に、与謝野と平塚の主張の双方を部分的に認めつつも批判し、保護(平塚)か経済的自立(与謝野)かの対立に、差別のない社会でしか婦人の解放はありえないと社会主義の立場から主張をしました。 昭和22年(1947年) 日本社会党に入党。9月1日、片山内閣のもとで労働省(新設直後)の初代婦人少年局長に就任。昭和37年(1962年) には、婦人問題懇話会を設立し、後進の教育に尽力しました。昭和55年(1980年)11月2日に亡くなるまで、精力的な執筆活動をおこない、著作及び収蔵図書・論文の目録が、かながわ女性センター山川菊栄文庫 (http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f80187/)に掲載されています。

まず、山川菊枝記念会代表で、和光大学教授の井上輝子さんから、「山川菊枝の思想と活動を、ビジュアルで紹介し、若い人達に知ってもらいたい」という映画製作のきっかけのお話がありました。

映画では、山川菊枝を知る人々の生の声により、山川菊枝という人物がいきいきと浮かんできました。

上映後、「著名な経済学者で、社会主義運動家だったや夫の山川均との関係が、映画の中で語られていなかったこと」についての質問に、山上千恵子監督は、「山川均の妻、山川菊枝ではない、菊枝をしっかりと捉えることができる映画にしたかったので、あえて二人の関係について、映画のなかで紹介しなかった」とこたえていらっしゃいました。

山川菊枝のもとで、働いたり、活動したりして、現在、それぞれの道で活躍されている方々のお話には、パワーがあり元気づけられました。時を超えて、今でも山川菊枝の言葉が、語り続けられることを願います。

山川菊枝の活動について、下記URLに詳しい記述があります。(リンク)

http://www5f.biglobe.ne.jp/~rounou/myweb1_067.htm