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遠州沖ちゃんクラブ【男女共同参画宣言事業所・団体の取組紹介】

2016年06月13日

鈴木副江さん

鈴木副江さん

掛川市の南部・沖の須にコミュニティセンター「いこい」ができた平成14年、ここを拠点にできる村おこし活動として「塩づくり」をすることにした。遠州灘に面したこの地区では昔から盛んで、子どもの頃に見たり手伝っていたという人も大勢いた。
一口1万円の出資者を募り、68人の賛同者が集まった。会の名称は「遠州沖ちゃんクラブ」、製造責任者は役場をやめて「いこい」の事務局長だった鈴木副江さん。
会員の多くは職場を定年退職した人、自営業を次世代に譲った人など60歳以上だったが、大工、左官、電気など得意分野を持つ人がいたおかげで、塩づくりに必要な平釜、煙突、大きなビニールハウスといった設備は安く短期間に出来上がった。それぞれがやれることを分担しながら、健康づくり・仲間づくりをし、それが地域の活性化につながっていけば……という小さいけれど地に足がついた活動が動き出した。

地域おこし

手作りの遠州塩で地域おこし!

塩づくりの作業は朝5時に始まる。海水を汲んできて塩釜に移し、薪をくべること約10時間。その間に何度も濾していくと、ミネラルたっぷりの真っ白な塩の結晶ができてくる。手作りのビクに約20キロずつ詰めて乾燥室で4、5日吊るし、さらに天日で干す。主力商品は塩とにがりだが、イベント用に味噌、梅干し、金山寺なども作る。
「男女共同参画宣言事業所」に登録したのは平成22年。男女半々でお互いを認め合い、楽しく活動している団体として手を上げた。もともと合併前の平成11年、大須賀町は県下で最初の男女共同参画都市宣言をしており、町民全体に“先駆者”としての誇りがあった。その上、役場の担当課長として当時先頭で推進していたのが製造責任者の鈴木さんだった。「宣言事業所・団体」に登録しない方がおかしいほどだ。
発足から14年経ち、天然塩の良さは徐々に認められ、スーパーや道の駅などの小売りのほか、菓子や塩飴の原料に、また掛川市のふるさと納税の返礼品にも使われている。会員の高齢化が当面の課題だが、お互いを認め合いチームワークで乗り切っている。

所在地:〒437-1303 掛川市沖之須379-1
社員数:男性24名、女性24名、合計48名
→宣言内容(静岡県ホームページへ)