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「男女共同参画の視点を活かした防災対策」 もりおか女性センター長 田端八重子さんのお話

2012年03月15日

先日、男女共同参画と防災に関する研修会 「男女共同参画の視点を活かした防災対策」 で、もりおか女性センター長 田端八重子さんのお話を聞きました。 田端センター長は、3月11日の震災後、避難所等で生活する女性に向けた「デリバリーケア」(女性個々のニーズに合わせた出前支援)に取組み、現在も被災者を支え続けていらっしゃいます。

宮城県沖で、震度7級の地震が99%起こりえるということは、30年ほど前から言われていたそうです。それに備えて、インフラの整備等は行われてきていましたが、何よりも 「心の準備」がなかったとおっしゃっていました。 災害時には、“てんてんこ”(自分の命を大切に)という教訓があるにもかかわらず、残された人を迎えに行ったり、子どもを学校から連れ帰ろうとして、津波の被害に遭ってしまった人達もたくさんいるそうです。

田端センター長は、「人のちからをつけること」が大切で、その支援をおこなうことが重要だとおっしゃっています。

もりおか女性センターでは、避難所や仮設住宅で生活する方々に向けた「デリバリーケア」を行っています。これは、個々のニーズにあわせた「買い物代行と安否確認」を1回100円の代行料で行うものです。被災地緊急雇用創出事業の制度を利用し、盛岡市の委託事業として行っています。田端センター長は、現在、雇用されている人達が、いずれ地元で起業をして経済的に自立してほしいと考えています。現地、盛岡のものを買って、地元の経済を回すということも大切だということです。

「被災する」ということは、日常が突然、非日常になるということ、支援とは、被災した人達が「日常」を取り戻すために、その人らしいこだわりを少しづつ、積み上げていく手助けをすること、というお話がとても印象に残りました。