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株式会社 第一印刷(浜松市)【男女共同参画宣言事業所の取組紹介】

2017年02月14日

田中一兆社長

第一印刷 田中一兆社長

●子連れ出勤を奨励・キッズルームを設置
浜松市東区に本社を置く㈱第一印刷は、地元企業のパンフレットや伝票の印刷をはじめ、荷札のデザイン、印刷、加工を行っている。荷札印刷のシェアは日本トップクラスだ。現在、全社員22人中15人が女性社員と、70%近くを女性が占める。ほぼ9割を男性が占める印刷業界では珍しい。また、工場長や営業課長などの役職にも女性を登用。女性だからといって、男性のサポート的な業務しか担うことができないのではなく、やる気・能力に応じて男女の区別なくあらゆる仕事にチャンスが開かれている。
本年度、男女共同参画社会づくりのための先駆的な取組みが評価され、知事褒賞を受賞した。子育て中・後の女性を積極的に採用、社内にキッズルームを設け、子連れ出勤を奨励し、子どもを見ながら仕事ができる環境を作ったほか、年2回実施する個別のヒヤリングを通して、社員の家庭状況や本人の希望を聞き、個々の勤務時間や仕事内容を調整。出産など女性ならではのライフイベントに配慮した仕組みづくりを充実させている。

第一印刷2

子連れ出勤中の様子

●会社は社員とその家族の幸せのためにある
社長の田中一兆さんは、印刷屋を営む両親のもとで育った。幼い頃から、営業まわりをしている母親の姿を見ていたため、女性が働くことに違和感を持っていない。むしろ、社会にある男の仕事・女の仕事という先入観に疑問を持ってきた。
母親が一生懸命働き、家事をする姿を見てきた記憶が、現在、子どもを育てながら働く女性社員の姿と重なる。こうした子どもの頃の経験が、今の田中社長の経営理念に大きく反映されている。
「社員が当社で働くことで、その社員と家族が幸せになってほしいと心から願うことが、さまざまな就労環境、制度の整備に繋がっています。社員が幸せになる仕組みのひとつが第一印刷で、それを取り囲むのが顧客なのだと考えています。ひとは幸せな生活を過ごすために働くのです。社員ひとりひとりが、やりがいを持ってイキイキと働きつつ、私生活とのバランスを取って、幸せな人生を送るためにどうしたら良いのかと考えています。女性が活躍できる場を作るためには、少子化や労働者不足などの社会の要請からではなく、ひとりひとりの女性の幸せを考えることからはじまるのだと思います。」