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映画「ピース・オン・ウィールズ」上映会・木村浩子さんを囲む会

2011年12月09日

 12月9日、あざれあ多目的実習室でピースネット静岡他の主催で映画「ピース・オン・ウィールズ」上映会&主人公・木村浩子さんを囲む会が開催されました。会場には、あざれあ地域協働事業にエントリーしたピースネット静岡協働団体のゆうゆう舎、静岡女性史研究会、常葉大学学生有志をはじめとして大勢の方々が訪れ、会場に用意した椅子はほぼ満席でした。
 映画に先立って不自由な身体をおして、沖縄からみえた木村さんご本人から、ご挨拶がありました。また、主催団体ピースネット静岡代表の鈴木雅子さんから、学生時代にボランティア活動で木村さんとお会いし彼女の「わが半生」という自伝を読んで感動したこと、そして長い時を経て、このイベントの開催につながったというお話がありました。30年前に入手したという木村浩子さんの自伝。今はぼろぼろになってますが、何度も何度も読んで勇気をもらったとのことでした。
 

ピースネット静岡の代表鈴木雅子さんと、木村浩子さん

ピースネット静岡の代表鈴木雅子さんと、木村浩子さん

 木村浩子さんは50年前、障がい者福祉がまだ進んでいないころから、自立に向けて行動してきた女性です。プロフィールにあるような困難を抱えながらも、自分の意思を通すためには施設や役所の前での座り込みも辞さず、障がい者の居場所つくりに奔走し、障がい者の泊まれる民宿「土の宿」を広島、沖縄、オーストラリアに作りました。また短歌をよみ、足で絵を描き、シングルマザーとして子どもを育て、同じような困難を抱えた女性たちや学生たちと共闘し生きてきました。その軌跡をおった映画に、会場は深い感動でつつまれました。翌日は沼津市で同様に上映会を開催。こんなすばらしい映画をもっと多くの方に見てもらいたかったと心から思いました。(文責:豊田)

※事業は今年6月に募集された静岡県男女共同参画課委託事業「あざれあ地域協働事業」に応募して実施されたものです。

<プロフィール>1937年10月生まれ。 1歳になった直後の高熱のために脳性小児マヒとなり、言語障害、両手右足硬直の重度障害者となった。 長い施設での生活を経て自立を目指し、18年間使わなかった足を訓練し、自分の足で立った。次には僅かに動く左足で文字を独学し、習得。可能性を求めて足での短歌、編み物、水彩画など次々と挑戦し、絵画に生きる道を見出した。 1985年、誌画集「わらべ その詩」を自費出版。 1991年にはスペインで、1995年にはアルゼンチンで個展を開くなど、活動は国内だけに止まらず海外でも活発。 現在は沖縄で「土の宿」を主宰している。

映画「ピース・オン・ウィールズ」上映会と木村浩子さんを囲む会

映画の上映が始まりました