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「地元のハンサムウーマン~地域力を高める女性たち~」小澤里恵さん(株式会社 ルイズビィ代表)

2015年12月15日

小澤里恵さん
小澤里恵さん
◆アフリカの女性たちのために
静岡市葵区七間町の「ルイズビィ」の店内には、カラフルなアフリカ産のバスケットやバッグなどが並ぶ。代表の小澤里恵さんは、2009年、ルワンダの伝統工芸品をフェアトレードで扱う会社を立ち上げた。
きっかけは前年、横浜で開催されたアフリカンフェアでルワンダ人の女性、ルイーズに出会ったこと。その時、展示されていたルワンダ産のバスケットに魅せられた。と同時に、ルイーズから1994年のルワンダ大虐殺で夫を失ったこと、彼女と二人の子供は生き延びたことなどを聞き、衝撃を受けた。その時のことが忘れられなく、その後、大虐殺のことをはじめ、ルワンダについていろいろ調べ、自分がこの工芸品を輸入して売ることで、大虐殺で夫や子供を失い、それ以降、経済的にも精神的にも困窮しているルワンダの女性たちを助けることができるのではないかと思うようになった。
それまで、結婚し二人の子供にも恵まれ、またインテリアショップの店長として、子育てをしながら好きな仕事もやってきて、何不自由なく生きてきたにもかかわらず、何か虚しさを感じている部分があった。「自分はいったい何を売っているのだろう?」と自問していた。そんな時期にルイーズと出会い、彼女に背中を押された。
今は、迷いはない。このビジネスが、現地の女性たちの生活向上に貢献しているという充実感がある。
ボランティア色、ビジネス色どちらにも偏らず、その両方をバランス良く取るのが「ルイズビィ」のやり方。現在は、ルワンダの首都キガリ市の16組合280人の女性たちと契約を結ぶ。ほとんどがジェノサイド(大量虐殺)の被害者である彼女たちは、対等なビジネスパートナーだ。商品のクオリティを保つために、時には厳しい言葉も投げかける。
それでも、彼女たちの住む地域に、電気が引けた、保険に入った、薬が買えた、という声を聞くとうれしい。
アフリカに魅力を感じるのは、人々のエネルギーだと小澤さんは言う。アフリカの人々のエネルギーが小澤さんのパワーの源になっている。
ルイズビィ店内
ルイズビィ店内